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令和8年度税制改正まとめ

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令和8年度税制改正まとめ

令和8年度税制改正まとめ

2026/04/01

2026年3月31日、令和8年度税制改正法が成立

原則令和8年4月1日に施行

~物価高対策から資産課税の適正化まで、経営者が知っておくべき主な改正をまとめました!~

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1:個人所得課税

①「年収の壁」を178万円へ引上げ

・2026年・2027年の2年間に限り、基礎控除等を引き上げ、非課税枠を現行の160万円から178万円に増額されます 。

*なお、所得税の壁とは別の社会保険扶養の壁130万円は変更がありませんので、注意が必要です。

・年収665万円以下の層には特例で控除を上乗せし、納税者の約8割で手取りが増える試算です 。

②住宅ローン控除の延長と見直し

・適用期限が5年間延長され、また、近年の住宅価格高騰を受け、省エネ性能の高い中古住宅への措置を拡充するなど各種見直しが行われました。

③つみたてNISAの拡充により0才から積立て可能に

・株や投資信託などの運用益が非課税となるNISA  のうち、毎月一定額を積み立てる「つみたて投資枠 」の年齢制限が撤廃され、 0 歳から17歳も利用できることとなりました 。幼少期からの資産形成環境として位置づけられます 。

④ふるさと納税の控除限度額の見直し

・高所得者優遇を見直すため、住民税の特例控除額について、合計 193 万円という定額の控除上限が設けられます 。これにより主に給与収入が約 1 億円を超えるような高所得者層が控除額低減の影響を受けます 。

⑤青色申告特別控除のデジタル化(2027年分〜)

・e-Tax+優良電子帳簿保存の要件を満たす場合、控除限度額が75万円(現行65万円)へ引き上げられます 。

*ただし、優良電子帳簿保存の要件としては、訂正削除履歴の保存や検索機能の確保といった要件が必要となります。

・一方で、書面申告の場合は10万円控除に縮小され、売上規模によっては10 万円控除さえ適用できなくなる等、デジタル化対応が求められています 。

⑥暗号資産の「分離課税」導入へ

・これまで最大約56%の総合課税だった暗号資産所得が、他と切り離して計算する20.315%の分離課税に変更されます(但し、登録業者経由の取引限定) 。

*なお、暗号資産の分離課税については、令和8年4月1日からではなく、金融商品取引法等の改正後、その翌年1月1日から適用される見通しです 。

 

2:法人課税

①中小企業者等の少額減価償却資産の延長、見直し

 (現行の1個299,999円が399,999円へ拡充。総額300万は変更なし)

・適用期限が3年延長されます。

・即時償却できる1個あたりの取得価額を、現行の30万円未満(299,999円)から40万円未満(399,999円)に拡充。

*但し、年間総額300万円までについては変更ありません。

・従業員数400人超の法人を適用対象外に。

②賃上げ促進税制の縮小・廃止

・大企業:2026年3月末までに開始する事業年度で廃止 。

・中堅企業:要件を厳格化し、2027年3月末までに開始する事業年度で廃止 。

・中小企業:現行の支援策を維持 。

③研究開発税制の見直し

・「一般型」、「中小企業技術基盤強化税制」について、控除率等を見直し。

・AI、バイオ等の国家重点分野の研究開発促進のため、「戦略技術領域型」の研究開発税制を創設。

④食事代補助の非課税枠拡大

・福利厚生としての食事代補助の非課税枠が、月額3,500円から7,500円へ、約40年ぶりに引き上げられます 。

*なお、非課税となる食事代補助とは、現物支給で半額以上を従業員が負担する福利厚生制度をいいます。

⑤特定生産性向上設備等 投資促進税制の創設

・高付加価値投資を支援するため、一定の機械・建物等の取得に対し、即時償却または最大7%の税額控除が選択可能になります 。

・但し、5億円以上(中小企業者等の場合)の大規模投資計画が対象です 。

 

3:消費税・インボイス

①「3割特例」の新設(個人事業者限定)

・2割特例終了後の2027年・2028年の2年間に限り、納税額を売上税額の3割とする「3割特例」が導入されます 。

*但し、個人事業者限定で、法人は適用対象外です。

②免税事業者からの仕入れ税額控除

・インボイス未登録の事業者から仕入を行った場合でも、80%の仕入税額控除ができる現行の経過措置が、2031年9月末まで延長されます。

*但し、控除率は、2026年10月~70%、2028年10月~50%、2030年10月~30%と段階的に引き下げられます。

 

4:資産課税(相続税・贈与税)

①貸付用不動産の評価の見直し(厳格化)

・相続発生日・贈与日の前5年以内に取得した貸付用不動産は、原則として通常の取引価額(時価)の80%で評価することになり、直前の駆け込み購入による節税が難しくなります(現行は、課税上弊害がなければ路線価評価)。

・今後は長期保有を前提とした早期の生前対策がより重要となります。

②不動産小口化商品の評価の見直し (厳格化)

・任意組合型などの不動産小口化商品については、取得時期にかかわらず一律で通常の取引価額(時価)で評価する方針となります(現行は、課税上弊害がなければ路線価評価)。

・これにより同商品を取り扱う上場企業は、急激な株価下落を招いている程のインパクトを与えています。

・既に保有している既存の小口化商品についても同様の評価方針の適用となる可能性があるため、小口化不動産市場の売り圧力ともなっています。

③事業承継税制の特例承継計画の提出期限延長

・経営者の高齢化を踏まえ、特例制度の活用を促すために計画の提出期限が再度延長されます 。

・法人:提出期限を2027年9月30日までに延長。

・個人:提出期限を2028 年9月30日に延長。

*但し、納税猶予の適用期限自体の変更は予定なし。

5:その他

〇防衛特別所得税の創設

・現行の復興特別所得税を課税期間延長及び減税し、防衛特別所得税を新設。

・従って、実質負担は増減なし。

・法人については、すでに令和7年度改正で防衛特別法人税が創設済。令和8年4月1日以後の開始事業年度より課税開始。

〇超富裕層へのミニマムタックス強化

・極めて高い水準の所得に対する負担の適正化に係る措置(ミニマムタックス)が強化。これにより所得水準3億円規模の富裕層の課税が強化されます。

・給与所得等の総合課税では5~45%の累進税率が適用される一方、株式や長期保有不動産の譲渡益には一律15%の分離課税となり、富裕層程、分離課税の割合が高いことから課税の公平性確保の観点からミニマムタックスが制定。

 

まとめ

今回の改正は「手取りを増やす減税」の一方で、「不動産やデジタル資産、高所得層への課税適正化」が明確に打ち出されています。特に不動産評価の見直しの影響は大きく、早めの現状把握と長期的視点での生前対策の検討が大切といえます。

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